三次市景況調査とは
三次市内の商工業者の経済動向を迅速に把握するため、地場産業を始めとした各産業の季節感・景況感・見通しを含めて四半期毎に調査を行っています
1.調査時点 | 令和5年12月 |
2.対象地区 | 三次市内 |
3.対象企業 | 三次商工会議所会員事業所 |
4.調査方法 | 記入式によるアンケート調査 |
業 種 小売業 卸売業 製造業 建設業 運輸
交通業観光
サービス業全業種 回収率 合 計 80 26 35 57 15 44 257 51.4%
5類移行後の反動や物価高なども影響し 業況・売上 持ち直しの動きに一服感 |
令和5年10~12月期 三次市景況調査[概要] |
今期(10~12月)の調査結果を見ると、自分の事業所の状況をどう見ているかを示す業況D.Iは、全業種平均で▲4.3と、3ヶ月前の前回調査から小幅ながら悪化した。業況が「かなり好転」と答えた事業所が1.6%、「やや好転」が25.1%で、逆に「やや悪化」が25.1%、「かなり悪化」が5.9%だった。売上D.Iも▲2.6から0.5ポイント悪化し▲3.1。コロナ禍前の12月期は、年末商戦や年度末に向けての受注増など季節的要因もあり数字的には改善しやすい時期ではあったが、前期のコロナ5類移行による回復の反動や物価高などによる消費マインドの低下もあり、業況、売上とも一服感がみられた。原材料(商品)仕入価格は71.4と依然として高値で推移。そのような中でも、採算D.Iは4.9ポイント改善し▲18.9。仕入価格やエネルギー価格高騰等不安要素は多いが、売上単価の上昇や価格転嫁の一部実施、業務の効率化などにより改善が見られた。 今回事業所に対し、「広島県の最低賃金970円への引き上げに伴う対応」について尋ねたところ、72%が何らかの対応を実施。具体的な対応策としては、「もともと最低賃金よりも高いが値上げした」が97社で最多。「最低賃金より低くなるため値上げした」も54社あり、仕入価格やエネルギー価格高騰などの経費負担が増えている中、人材確保や新規採用者とのバランスなどの理由から、多くの事業所が最低賃金の改定に合わせ、賃上げを実施。 しかしながら、原材料や光熱費、社会情勢の変化など様々な要素が影響し、中小・小規模事業者が継続的な賃上げを行えるような環境には程遠い状況。今後は、事業者が商品やサービスの質を上げて、価格を上げても競争力を保てるような自助努力と、取引先や消費者も値上げ(価格転嫁)に理解を示し受け入れることが、継続的な賃上げに繋がっていくものだと思われる。
三次商工会議所 |
<DI (ディフュージョン・インデックス)について>
・DIは景気が上向きか、下向きかを表す指数である。
DIが0より大 : 景気上向き DIが0 : 景気横ばい DIが0より小 : 景気下向き
・DI(%)=(増加・良好などの割合)-(減少・悪化などの割合)
生産額・売上額 | : DI=(増加)-(減少) |
製品・商品在庫 | : DI=(減少)-(増加) |
資金繰り | : DI=(好転)-(悪化) |
採算(収益) | : DI=(上昇)-(下降) |
従業員数 | : DI=(不足)-(過剰) |
業況総合判断 | : DI=(好転)-(悪化) |
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